眠りのスイッチを入れてぐっすり眠ろう!

眠りをみちびくポイントは深部体温と皮膚温度の差にあり!
深部体温とは、脳や内臓など体の内部の温度。体温計を脇にはさみ10分程度たったときの温度と同じくらいとされ、日中は高く、夜間は低くなります。
一方、皮膚温度(体の表面の温度)は日中は低く、夜間は高く変化します。
目次
- ①体温の変化が極上の眠りをみちびく
- ②お風呂やくつ下で深部体温をコントロール
- 睡眠への体温スイッチ:就寝90分前の入浴
- 睡眠への体温スイッチ:就寝前の足湯
- 睡眠への体温スイッチ:就寝前のくつ下
- ③脳を眠りモードに変えるモノトナス
- 睡眠への脳スイッチ:ポジティブルーティンを作る
- 睡眠への脳スイッチ:sheepを数える
- 睡眠への脳スイッチ:1/fゆらぎ
①体温の変化が極上の眠りをみちびく
深部体温と皮膚温度の差が縮まると眠くなる?!
入眠や起床に悩んでいる人は体温に注目してください。
体温は一日の中で上がったり、下がったりと変化しています。通常、人の体温は日中は高く、夜間は低いものと言われますが、これは深部体温(体の内部の温度)の変化に限った話です。皮膚温度(体の表面の温度)はまったく逆で、日中は低く夜間は高く変化します。
また、覚醒時の深部体温は健康な人であれば皮膚温度より、最大2度ほど高くなっています。深部体温が36.5度の人であれば皮膚温度はおよそ34.5度です。
眠くなると、手が温かくなるのは、入眠前には、手足の先に集中している毛細血管や動静脈吻合から熱放散が行われているからです。熱放散によって深部体温を下げているのです。
このとき、深部体温は覚醒時より0.3度ほど低い36.2度にまで下がり、皮膚温度との温度差が縮まっています。この温度差が縮まることが入眠の鍵です。眠気は深部体温が下がるにつれて強くなりますがそれだけでは不十分なのです。
深部体温と皮膚温度の差が縮まるとさらに眠気は増すので眠りやすくなり、黄金の90分を手に入れることにもつながります。
②お風呂やくつ下で深部体温をコントロール
良質な眠りをみちびくポイントは、深部体温と皮膚温度の差を縮めることです。そのためにもっとも有効とされる方法が入浴です。
皮膚温度は深部体温に比べて変化しやすく、冷たい水に手をつければ冷たく、お湯につければ温かくなります。とはいえ、恒常性(ホメオスタシス)が保たれているため、40度のお風呂に入ったとしても同じ温度まで上がりません。せいぜい0.8~1.2度の範囲で上がる程度です。
一方、深部体温は熱をさえぎる筋肉や脂肪などの組織で覆われているので、周囲の影響をあまり受けません。しかし、入浴には深部体温をしっかりと上げる効果があります。
40度のお風呂に15分入ったあとで深部体温を測定すると、0.5度上がりました。深部体温は大きく上がるとその分大きく下がろうとします。これにより、深部体温と皮膚温度の差が縮まって眠りに入りやすくなるのです。
0.5度上がった深部体温が元に戻りさらに下がるには、90分以上の時間が必要です。つまり、就寝の90分前に湯船につかり、深部体温を上げておくと、眠るころには深部体温が下がってきて、スムーズに入眠できます。
入浴する時間が取れない場合は、足湯やくつ下で足を温める方法もあります。
②-1 睡眠への体温スイッチ:就寝90分前の入浴
入浴による体温スイッチのポイント
- 一時的に上がる深部温度が大きいほど、大きく下がろうとするので、入眠しやすくなる
- 深部体温が元に戻る時間をふまえ、入眠予定の90分前に入浴を終える
- 就寝直前の入浴は深部体温が下がりきらないので眠りの妨げになる
- 就寝まで90分の時間が取れないときは、シャワーの方が良い
②-2 睡眠への体温スイッチ:就寝前の足湯
足湯は足の血行をよくして、熱放散を活発にする!
お勧め足湯方法:
- 就寝30分~60分前に行なう
- 40~42℃のお湯を使う
- 10~15分つかる
- ラベンダーなどリラックスする香りのバスソルトを使うのもいい
足湯は深部体温の上昇こそ大きくないが熱放散が促進される分、深部体温を効率よく下げてくれます。
- 足湯で足先の毛細血管の血行を促進させる
- 足湯後、熱放散が足先から効率的に行われ、深部体温が下がる
- 皮膚温度との差が縮まって快眠に!
②-3 睡眠への体温スイッチ:就寝前のくつ下
手足が冷えて眠れない人は手足の毛細血管が収縮しています。くつ下を履いて足を温めて血行を良くすることで、熱放散を促進します。
お勧めのくつ下使用方法:
- 寝る1~2時間前から履く
- 締め付けないゆったりサイズのくつ下を履く
- ウールやシルクの天然素材のものを選ぶ
- ストレッチや足のマッサージをするとより血行が促進される
使用手順:
- 眠りにつくまで過ごす間はくつ下を履いて足を温める
- 入眠時にはくつ下を脱ぐ。熱放散が促進され、深部体温が下がる
- 皮膚温度との差が縮まって快眠に!
注意⚠️
くつ下を履いたまま寝る人もいますが、足からの熱放散が妨げられるのでかえって入眠を妨害してしまいます。くつ下を履くのは寝る直前までにしましょう。
③脳を眠りモードに変えるモノトナス
眠る前の脳には余計なことを考えさせない!脳への刺激も良い眠りの大敵です。
悩みや心配があったり、寝る直前まで仕事やスマホゲームをしていたりすると、脳の興奮状態が続くのでなかなか眠りが訪れません。
他にも環境の変化があったり、暑さや寒さで眠れない、うるさくて眠れないなど、眠りを妨げる環境要因はさまざまです。暑がり、寒がりがいるように、何から強い刺激を受けるかは人によっても異なります。
脳は些細な環境の変化や刺激にも反応しますので、眠る前の脳には極力余計なことを考えさせないようにした方がよいのです。しかしながら、考えるなと言われると余計に考えてしまうものです。
一方、電車に乗って変わらない風景を見ている時、難しい本を読んでいる時、静かな映画を見ている時にはなぜだか眠くなります。これは、脳が、モノトナス(単調な状況)であることに退屈して眠くなっているのです。
③-1 睡眠への脳スイッチ:ポジティブルーティンを作ろう
眠りにつくまでの決まりがあると、考えることが減るので眠りやすくなります。睡眠に影響を与えやすい要素として、時間、寝具、パジャマ、光、温度、音などのルーティン(習慣)を決めておくといいでしょう。
- 音楽は静かで単調な曲を
- 決まった時間に就寝
- いつも通りの照明と室温で
- いつものパジャマを着て
- いつものベッドで休む
注意⚠️
いつもの習慣で本を読んだり、映画を見たりしながら眠りにつく人は行動パターンを変えなくてもよいですが、アクション作品などの刺激の強いものは、脳が休まらないので避けましょう。
③-2 睡眠への脳スイッチ:sheepを数える
なかなか寝付けないときは英語で、sheep、sheep、sheep…と数えてみましょう。「sheep」は発音しやすく、息をひそめるような響きもあり、自然と脳がモノトナスの領域に入ります。日本語で「羊が一匹、羊が二匹…」と数えても眠りの効果は薄いです。
モノトナスに感じるものは人によって違うので、自分にぴったりなものを探してみましょう。
モノトナスの例として:
- 難しい本
- クラシック音楽
- 変わらない風景
- 古典芸能
- 炎のゆらめき
③-3 睡眠への脳スイッチ:1/fゆらぎ
1/fゆらぎは予測できない不規則なゆらぎであり、[規則的な音]と[不規則でランダムな音]が調和した状態です。1/fゆらぎに身を任せると脳がリラックスし、うとうと眠くなります。
身近にある1/fゆらぎ:
- キャンドルなど炎のゆらめき
- クラシック音楽
- 虫の声
- 小鳥のさえずり
- 波の音
- 木漏れ日
- 小川のせせらぎ
まとめ
- 深部体温と皮膚温度とはまったく逆の変化をする。温度差が縮まると眠気が増し眠りやすくなる
- 入浴は深部体温を大きく上げて下げるのに約90分かかるが、足湯はより短時間で効率よく効果が得られる。足湯は足の血行をよくして熱放散を活発にする
- 寝る前にくつ下を脱いでより快眠に!
自分にぴったりの眠りスイッチを探してぐっすり眠れますように!!
